昨今、大きな地震や建造物の老朽化など構造物の振動解析、監視、管理の重要性についての認識が高まっているものの、精度の観点から高額なサーボ式加速度センサーが用いられるとともに、センサー間の同期を行うため数kmに渡るケーブル施工や、校正を含めたメンテナンスなど設置費用やランニングコストなどが大きな課題となっておりました。
これらの課題解決にあたりお客様の検診技術、保守管理方法などのノウハウを共有させていただき、測定性能に優れながら本体軽量化による簡易設置対応、同期配線工事を不要とするワイヤレス同期技術の導入、自社サーバのみで保守可能とするサーバ組込み型診断解析信号処理GUIシステムなどの技術導入で新しいSHM製品を生み出しております。
ここでは、課題解決に利用された技術の事例を紹介いたします。
Dual Sensingとは近接した2個の3軸加速度センサーを独自の適応信号処理を利用した自己ノイズ低減方式です。
MEMSセンサーのメリット(価格、堅牢性等)を損なうことなく自己ノイズを低減し、精度を大幅に向上させることが可能で、SHMで要求される性能をクリヤーしながら大幅なコストダウンを可能としました。
この技術は、加速度センサー以外の様々なMEMSセンサーで導入が可能です。
SHMに搭載されたLoRa無線は、見通しで数kmをカバーできるため橋梁、高架橋、ビルディングなど離れた場所に設置された複数のSHMデータを時間同期データとして解析に使用できます。
SHMは設定された閾値を超えた振動を検出した場合に、LoRa通信により同期を行い、加速度データを即時に携帯網を利用しデータサーバーにアップロードし保管されます。
クラウド契約を不要とし、データーサーバー上で信号処理を実行しWeb Appにグラフィカルに表示を行う新しい統合環境です。
運用コストが変動制のクラウドと違い、定額の低い運用コストでシステムを構築できます。
また、日付、時間別に選択データーをダウンロードしたり、クラウド画面上で複数台のリサージュ波形を表示し、応答角度、計測震度などが、PC、スマホ上で確認できるため、遠隔で状態監視、制御なども一つのプラットフォームで実現できます。
構造解析の手法を活用し、建物全体の特性変化を振動波形をセンサで直接計測・解析をすることにより構造物の状態を把握する診断技術です。